第18章 入学式【坂田銀八】
今日は入学式のため、午前中で終わり。
さっさとHRを終了した銀八は一度職員室に立ち寄った後、生物準備室に向かった。
凛を昼食に誘うためだ。
「(ま、昼食なんてのはただの口実なんだけどな。)」
だが、準備室の前にはすでにちょっとした人だかりが出来ていた。
「(あれは…他クラスの生徒じゃねえか。早速人気者になりやがって…嫉妬すんぞ、コノヤロー。)」
その人だかりの中に銀八は遠慮なく割り込んでいった。
「あーちょっと失礼。通せやガキ共。」
「あ、坂田先生!」
凛の顔には若干の困惑の色が見えた。
新任故に生徒を邪険に扱う事も出来ず、かと言って相手するにも困っている様子だ。
「おめーら、俺と一ノ瀬先生は今から大事な話があるんだから邪魔すんな。さっさと帰れ。」
「えー。銀八先生一人ズルいっすよ!」
「てか銀八先生も俺らと目的そんな変わんねえだろ?」
「俺は同じZ組の事で話があんの。性欲まみれのエロ男子高校生と一緒にすんな。」
「違っ!俺らは昼飯一緒に食おうって誘ってただけだって!!」
「そのまま先生もイタダキマスするつもりだったか?お前ら童貞のガキにはまだ早ぇよ。」
「違うって!大体俺ら、大半はもう童貞じゃねえし!!」
「はい、不純異性交友で停学〜。」
「理不尽っ!!」
とまあ、口八丁手八丁で銀八は生徒達を追い払った。