第18章 入学式【坂田銀八】
体育館での式やら行事を全て終えた後、生徒を全員教室に返した所で銀八は教頭に捕まった。
「坂田先生、君という人はまったく…」
クドクドクドクド………
「(………今日の晩飯何にしよ。)」
「ちょっと!聞いてるんですかっ!?」
「あーはいはい。今度からはバレないように遅刻しまーす。」
「聞いてないよね!?そういう問題じゃないよね!?というかバレないように遅刻ってどうすんの!?」
バカ……いや、ハタ校長の金魚の糞ジジイめ
ゴチャゴチャうっせえな
そんな事を考えながらチラリと視線をずらすと、凛がこちらへ近付いてくるのが目に入った。
「教頭先生、もうそろそろ職員室に戻りましょう?私、坂田先生にZ組の事を色々うかがいたいんですが…」
「でもねぇ、一ノ瀬先生。この人全く私の話を…」
「今回は諸事情により、俺が遅刻して教頭先生には多大なるご迷惑をおかけしました。すみません。以後、二度とこんな事が起こらぬように善処いたします。」
「ほら、坂田先生もこうおっしゃってますし。」
「………いや、態度変わりすぎじゃね?」
こんな感じで、思わぬ助け船が出された所で銀八の説教は終わり、全員、職員室にようやく戻る事となった。