第18章 入学式【坂田銀八】
ここは銀魂高校。
そして今日は入学式。
Z組の担任であり、国語教師でもある坂田銀八はその事をすっかり忘れていた。
「(あー…やべ。しくったわ。入学式って今日だったっけ。)」
職員室はもぬけの殻で、自分の机の上にはメモが置いてあった。
『登校したら即体育館に来るように』
「うわ…教頭からかよ…説教されんな、これ。めんどくせー…」
そう言いながら荷物を片付け、白衣を纏う。
その時、隣の机の女物の筆箱が目に入った。
「そういや、今年は新任教師が来るっつってたっけ。Z組の副担もしてもらうって聞いてたけど、これは女だな。ラッキー。」
この時銀八は、ただ面倒な仕事を押し付ける事が出来るとしか考えていなかった。
「どんな女が副担任なのか」を全く考える事がないまま、体育館へと向かった。