第17章 誕生日【山崎退(2/6)】
僕、真選組監察方の山崎退は只今絶賛張り込み中。
目の前の店の店主の動きを観察している所だ。
僕が張り込んでいるのはその店の真向かいの建物の二階。
うっすら障子を開け、左手には牛乳、右手には僕の必須アイテム……あんパンだ。
「(あんパン生活21日目……ホシに動きはまだないなぁ…)」
いくらスーパー監察方の僕でも、そろそろこの変わらぬ日常に疲れ始めてきた。
まあこれもいつもの事なんだけど。
「(それでも僕が頑張れるのは…)」
― ガチャッ ―
「山崎さーん!差し入れ持って来ましたよーっ!!」
僕の天使、凛ちゃんがここを訪れてくれるからだ。