第16章 取り調べ【桂小太郎】
「明日、喫茶JOYに来い。そこへの行き方はかぶき町商店街の広場にいる白い猫が教えてくれる。」
「ジブリか!まさか…ムタとかいう名前じゃないでしょうね…」
ひとツッコミした瞬間
― ドッガアアアァァァン ―
取り調べ室の小さな窓が突然爆発した。
「な、なに!?ケホッケホッ…」
見ると…空いた大きな穴に白い変な生き物がいた。
隣に桂もいる。
「逃げるのか!」
「明日、待っている。」
「行かないわよ!?いや…警察を連れて行k」
「いや、貴様は来る。一人で。」
「何をもってそんな事…」
「そなたは諦めず、戦争の先を見据えて強くなったからな。」
え、あの人と同じ言葉…
「待っているからな。」
桂と白い生き物が穴から外に飛び出した瞬間、取り調べ室の戸が開いて他の警察官達が突入してきた。
時すでに遅し。
桂の姿は外にももうどこにも見当たらなかった。
「一ノ瀬、大丈夫か。」
「……はい。」
上司が凛に声をかける。
「何か聞き出せたか。」
「………いえ……何も。」
確かめなきゃ。
桂小太郎は一体何者なのかー…