第11章 誕生日(冬ver.)【坂田銀時】
チュッというリップ音と共に、すぐに銀時は凛から唇を離す。
「お前…キスの時くらい目ぇ閉じろよな。」
そして呆れたように微笑む。
凛は驚きを隠せなかった。
「銀さんが…私を…?」
「ん?ああ、好きだ。」
「でも、私…」
「凛も俺の事好きだろ。」
「はええ…っ!?」
「バレバレなんだよ。」
そして再び凛をギュッと抱きしめる。
「本当に…銀さんが…私を…?」
たまらず凛は泣き出した。
叶わぬ恋だと思っていたから。
「ったく…嬉しいなら泣いてんじゃねえよ。」
銀時は優しく凛の涙を拭った。
そしてふうっと息を吐いた。
「やっと俺のもんになった。」
「…?」
「一目惚れしちまったんだよ。でもストーカーの件があったから、男を苦手としてると思って待ってたんだ。」
「そんな…片想いだと思ってました…」
「俺もだよ。だからお前が俺の事好きかもと思った時はテンション上がったね。」
そして意地悪くニヤリと笑う。
「まさか今日、大胆にも家に上げてくれるなんて、夢にも思わなかったぜ。」
凛は自分の気持ちが見抜かれていた事に、一気に顔を赤くした。
「わ、わざとそしらぬフリをしてたんですか!ずるいっ!!」
そしてポカポカと銀時の胸を叩く。
「顔赤くしてそんな弱い力で叩かれてもねぇ…それは男を煽るだけだぜ?」
意地悪っぽく笑ったまま、銀時はゆっくりと凛を押し倒した。