第11章 誕生日(冬ver.)【坂田銀時】
今日、凛は万事屋にお呼ばれされていた。
「うわっ…寒っ…」
万事屋に向かうべく自宅を出ると、冬の刺すような寒さに身を固める。
「あ!凛ちゃん!!迎えに来たアルヨ!!」
「こんにちは、凛さん。」
玄関には万事屋銀ちゃんの従業員である新八と神楽が待っていた。
「待っててくれたの!?来たなら教えてくれれば上がってもらったのに…寒かったでしょう?遅くなってごめんなさい。」
「いえ、今待ち合わせ時間ちょうどですし、僕達もさっき着いたばかりですから。」
「気にすること無いアル!新八は寒さを感じるほど繊細じゃないネ。」
「ちょっと、神楽ちゃん!?僕が馬鹿だって言いたいの!?」
万事屋のメンツとは、以前に仕事を依頼して以降、懇意にしてもらっている。
皆明るくて凛は大好きだった。
「ふふっ♪いつもいつもありがとうね!」
凛が笑いかけると口喧嘩していた二人も笑顔になる。
「じゃ、行きましょうか。」
「銀ちゃんも頭を長くして待ってるアル!」
「神楽ちゃん、首ね。首。」
そして三人は寒空の下、万事屋に向かって歩き出した。