第10章 花火大会【沖田総悟】
「そう固まんなって。大人の祭りを…楽しもうぜ。」
チンピラ達は汚い笑顔を浮かべた。
その時
沖「楽しそうですねぃ。俺も混ぜてくだせぃ。」
「っ!?誰d…ぐばあっ!!」
「げぼぉっ!!」
「べはあっ!!」
黒い笑みを浮かべた沖田がチンピラ達の口にかき氷を突っ込んでいた。
沖「誰の女に手を出してやがる。……そんなに祭りをしたいなら、血祭りにあげてやろうか。」
― ゾクッ ―
その場にいた者、凛を含めて全員が一気に悪寒がした。
「ひいいぃっ!!」
「真選組の沖田だ!」
「あ、頭痛え!に、にげろぉぉぉぉ!!」
突っ込まれたかき氷の冷たさに悶えながらチンピラ達はたちまち去っていった。
沖「大丈夫ですかぃ。」
凛を振り返った沖田の首筋には、うっすらと汗が光っていた。
凛「…探してくれたんですか?」
沖「夏で暑いだけでい。」
…素直じゃないんだから。
沖「それより、何かされやせんでしたか。」
凛の浴衣は少しはだけていた。
胸元も太股も見えている。
凛「危ないところでしたけど、まだ何もされてないです。…沖田さん…。」
着崩れたのも直さぬまま、凛は沖田に抱きついた。