第16章 勝負と力と天空闘技場
「な、何だあのガキ!?」
「ゴリラ以上のパワーだぞ!!」
観客がどよめく。
そんななか私は……
「ゴーーーン!!さっすが!!試しの門で鍛えた甲斐があったねぇぇえ!!!」
叫んでました。
隣でキルアもガッツポーズしてるし、初戦はうまくいったね!
喜びでウハウハしていると、またアナウンスが流れた。
『2056番、2014番の方はCのリングへどうぞ』
「お、」
「次はか。……お前は強いから何も言わなくてもいいや」
「何だよそれ寂しい」
「試しの門4まで開けた奴が何言ってんの?」
「シャラァップキルア!!そこは触れるな」
試しの門での私の女子力の無さは忘れないさ。
まぁ、強ければお金ももらえるし今は気にしないけどね!!
リングに上がると、2014番であろう男がこちらを見てニヤリと笑った。
「おぉ?なんだ、さっきガキが出てると思ったらこんな嬢ちゃんまでいたのか……ふぅん、悪くないねぇ」
「キモいキモいキモい、審判さん早く始めて」
「え?は、はい。……それでは、始め!」
試合が開始された。
しかし、相手の男はニヤニヤしたまま動かない。
「嬢ちゃんから来なよ。オレから攻撃すると君たぶん死んじゃうからさ」
「お、それはありがたい」
「だろ?だから思う存分ぐぼあァァアっ!!!」
ドゴォォン!!!
男は壁にぶっ飛ぶ。
あらら、ビンタしただけなのに。
あぁ……お金儲けはできるけど、女子力はもう少しないとヤバいかなぁ……
「……2056番、……2056番!」
「あ、はい?」
「君は50階へ行きなさい」
最後に審判さんに、頑張ってくださいと紙を渡されて、私の試合はしゅーりょー!