第16章 勝負と力と天空闘技場
『1973番、2055番の方。Eのリングへどうぞ』
アナウンスが流れる。
あれ、2055番って………
「あ、オレだ!…う~、緊張してきた」
いきなりゴンか!
「ゴン!初戦はガッツだよ!?いけいけ~!!」
「??…うん!」
ゴンがリングに向かおうとすると、キルアが呼び止めた。
「ゴン、お前試しの門をクリアしたんだろ?」
「え?うん」
「ならもうさ、ただ思いっきり………」
「……………え?本当に?」
キルアがゴンに何か囁いてた。
え、なんだよ!私には囁いてくれないのかよ!
「キルア、ゴンに何言ったの?」
「ん?まぁ見てれば分かるよ」
なんだそれ!!
ちょっとむくれていると、ゴンとデカイおっさんがリングに上がっていくのが見えた。
「ボウヤ、逃げるなら今だぜ!?遊びじゃねーんだよギャハハハハ!!!」
ゴンがバカにされてる!
……許せねぇ(ゴトーさん風に)
「ゴォォォォン!!!そんなデブ殺してやれェェェ!!!」
「おい座れバカ」
キルアに座らされる。
いやだって、ムカついたんだもん。
「それでは……始め!!」
「一発で楽にしてやるぜ!!」
試合開始と共に、おっさんがゴンに向かって突進する。
するとゴンは、おっさんのパンチを避けて勢いよく腕を突きだした。
ドン!!!…………ガシャァァアン!!!
なんとおっさんの体はゴンに押し出され、観客席にぶっ飛んだ。