第15章 別れと目標とそれぞれの道
あれから、キルアを連れ戻したあと5人で町のなかを歩いていた。
なんかみんなそろうっていいね!
そんななか、ゴンと私がゴトーさんのコインについて聞いてみると
「あぁ、オレもそれだまされたよ。種明かしされると腹立つくらい簡単だぜ」
とキルアが言った。
あら、君もだまされた仲間だったのか。
「おそらくこういうことだろう?ゴン、」
クラピカに説明を聞くと、ゴトーさんはコインを両手に1枚ずつ持っており、左手で取ったように見せかけ、コインを袖のなかに隠していた……………ああああ!たしかに腹立つ!
「まぁ、そのトリックを使ったのは最後だけだと思うよ。たとえゲームでも、ゴトーはズルはきらいだから」
ゴトーさんの殺気にまみれた顔を思い出すと、そんな良心的にはゲームしてなかったと思うけど!
いやまぁ、キルアが心配なのは分かったけどさ!
「………それにしても」
そう思ってると、キルアはゴンの顔を覗きこんだ。
「お前ほんとに頑固だな~」
「え?何さいきなり」
「ハンター試験合格したんだろ!?ならハンター証を使えば観光ビザなんてなくてもずっと外国滞在できるんだぜ!!」
「あ、キルア。それ私達も言った」
四次試験のことがあってから、どうも使うことが納得いかなかったみたいだし。
結局観光ビザになっちゃったんだけどね。
「う~…だって決めたんだもん。やること全部やってから使うって」
「なんだよやることって」
キルアがゴンに訪ねた。
「えーとね、まずはお世話になった人たちにあいさつに行って…なんとかカイトと連絡をとって落とし物を返したいし、と会わせたいし…」
「ご、ゴン…!!ちゃっかり私のことまで考えてくれていたなんて!」
「そして一番肝心なのが」
「あ、スルーなのね」
「かくかくしかじかで渡されたこのプレートを、ヒソカに顔面パンチのおまけつきでたたき返す!!そうしないうちは絶対ハンター証は使わないって決めたんだ!!」