第14章 修行と執事とキルア救出
「……!!」
「待って、オレが行くから」
ゴンが私達を手で制して、一人で前に進んでいく。
そして、女の子の引いた線を踏む。
バキッ!!
「ゴン!!」
ゴンは女の子にステッキで殴られた。
ちょ、女の子でもこれはさすがに……!!
私は戦闘態勢になる。
クラピカとレオリオも同じように構えた。
「!クラピカ!レオリオ!」
「!!」
「手を出しちゃだめだよ。オレに任せて」
「ゴン……」
バキッ!
ドカッ!
あれから数時間、ゴンは女の子に殴られっぱなし。
日は暮れてきたし、私の我慢ももう限界に近い。
あとゴンが5発殴られたら私も参戦してやるぅぅ!と思っていたが、最初に変化を見せたのは女の子の方だった。
「もう………やめてよ…。もう来ないで!!」
女の子は、何度も向かってくるゴンに恐怖を感じたらしい。
「いい加減にして!無駄なの!分かるでしょ!?あんた達も止めてよ!仲間なんでしょ!?」
「……………」
女の子は助けを求めるようにこちらを見る。
しかし、私はもちろん、クラピカとレオリオも動かない。
すると、ずっと黙っていたゴンが口を開いた。
「……なんでかな、友達に会いに来ただけなのに、キルアに会いたいだけなのに…………なんで、こんなことしなきゃいけないんだ!!」
ドゴッ!!!!
ゴンが、女の子の隣にあった柱を破壊した。