第13章 試しと門とゾルディック家
するとゼブロさんが、大声でミケを呼び出した。
「ミケーー!!おいでぇーー!!………って呼ばなくても来るんですけど」
「来るのかよ!!」
じゃあなんでいちいち呼んだの!?
私がゼブロさんにつっこんでると、ゴンが急に釣竿を構えた。
「………!!!」
「…ゴン?」
「何か来る………」
野性の勘ってやつかな?
ゴンが見つめる先を、私も一緒になって見ていると……
「………で、でかっ…」
森の奥から現れたのは、ばかでかい犬。
ゴンは釣竿を構えたまま動かない。もちろん私も。
ていうか、動けない。
…え?これ犬?ミケ?ミケランジェロ?
「ゴンくん…わかったかな?あれが完璧に訓練された狩猟犬ってやつですよ。……コミュニケーションをとれる自信があったんでしょう?ミケの瞳を見る直前まではね」
ゼブロさんの言う通り、ミケの瞳には光がない。
真っ暗だし……あ、でもなんとなくイルミに似てんじゃない?
「ゴンくん、コイツと戦えるかい?」
ゼブロさんが聞くと、ゴンはぶんぶん頭を横に振る。
かわっ////
「いやだ怖い。絶対戦いたくない」
「てゆーか戦えるやつ見てみたいよね」
ゼブロさんは、そんな私たちを見てふっと笑うと、
「ふむ……よし、じゃあこちらへどうぞ」
「え?」
「すぐ近くに私ら使用人の家があります。まぁ泊まっていきなさい」
………お泊まり?
……………ゴンとお泊まりィィィ!!!?(歓喜)