第13章 試しと門とゾルディック家
「うーーん、じゃ、ちょっと待って下さいね」
すると、おじさんは守衛室に戻ってどこかに電話をかけ始めた。
ん?なにやってんだろ?
「あ、もしもし。こちらゼブロです。はい!実はですね…ここにキルア坊っちゃんの友達という方が4人見えているんですが………」
おじさん、ゼブロって名前だったんだ!
名前かっけーな!
「……はい!すいません!はい!……えぇ、分かります、すいません!はい!では失礼します」
「あら?」
なんか怒られてない?
「いやー、やっぱりしかられちゃったか」
「屋敷に電話してくれたの?」
「いや、ゾルディック家の執事にです」
どうやら、ゼブロさんはゴンのために執事に連絡してくれたそうだ。
しかし、やっぱり私達が友達ということは認められないみたい。
「もう一度かけてくれる?今度はオレが出るから」
「え、えぇ、いいですけど……嫌な思いさせちゃいますよ?」
「ゴン!変なこと言われたらすぐに私に代わるんだよ!?電話ごとぶっ壊すから!!」
「、それじゃ電話できないよ」
プルルルルルル…
私とクラピカとレオリオは、ゴンが電話する姿を後ろから見守る。
しかし…………
『キルア様に友達などおりません』
ガチャンッ
「……ぅわお」
予想通りの反応。
電話に出た執事は、ゴンの言葉をあっさり切り捨てた。
でも、ゴンは無言でかけ直し……
「何でお前にそんなこと分かるんだ!!いいからキルアを出せ!!」
「!!!?」
うおっ!ゴンがキレた!!
か、かっこいい……!!!!けど、ここは空気を読んで黙っておこう!
そしてゴンは、しばらく執事と電話で話していると、いきなり守衛室から出ていってしまった。