第13章 試しと門とゾルディック家
おじさんは扉を閉めた。
「"試しの門を開けて入ってきた者は攻撃するな"。ミケはそう命令されているんです」
おー、だからおじさんは中に入っても死なないんだ!
納得していると、おじさんはとんでもないことを言った。
「1の扉は片方2トンあります」
……………ん?
………2トッ、
「……2トンんん!?」
私は隣をバッ!と見る。
そこには、あからさまに目を背けたレオリオとクラピカ。
「…………大丈夫、大丈夫だからな、」
「何が??てか、なんで二人とも目を合わせないの!?」
「大丈夫、お前がほんとは男なんじゃないかなんて思ってないから」
「おいレオリオそれはどうゆう意味だ!!?」
「レオリオ、そんなこと言うな。みたいなのでも一応女性だ。失礼だぞ」
「あんたが一番失礼だクラピカァァァァァ!!!」
なんなのこいつら!
こんなにイライラしたのなんて足の小指に蚊に刺された時以来だよ!!!!
ギャーギャー騒いでいると、おじさんは私達に言った。
「おわかりかね?敷地内に入るだけでこの調子なんだ。君達とは住む世界が全く違うんですよ」
……う、確かに、おじさんの言っていることは全部あっている。
しかし、こっちもキルアを連れ戻さないと帰れない。
そう思っていると、
「おじさん、鍵貸して」
「!!」
ずっと黙っていたゴンが、口を開いた。
「友達に会いに来ただけなのに、試されるなんてまっぴらだ。オレは侵入者でいいよ」
「……はっ!?」
「もし鍵をくれなくても同じだよ。塀をよじ登ってでも中に入るから」
「…!?ちょ、ちょい待ちゴン!!」
私はゴンを止めにかかる。
「そんなことしたら死んじゃうでしょーが!!」
「だって友達試すなんて変だよ。絶対そんな門からは入らない!」
レオリオとクラピカ、おじさんがいくら言っても、ゴンは聞かない。
ま、まずいぞ…!!
マイエンジェルの命が危ない!