第3章 天使と疲労と一次試験
私はその場に立ち止まり、クラウチングの体勢に組み直す。
足にオーラを送って……
よし、準備万端。
「……よーい、どん!!」
どぎゅん!!
ずどどどとどどっ!!!←走る音。
「待てコラキルアァァァ!!」
「Σ!?速っ!!」
念を使うという、何ともセコいことをして、私はあっという間にキルアに追いついた。
「おま、走れねーんじゃなかったのかよ!!?」
「あ、知らなかった?私の先祖ってチーターなんだよ」
「Σ嘘つけェ!!お前この短時間で何があった!!?」
「おねーさんを見捨てやがったガキには教えまてーん」
「うぜぇえっ!!!!!」
何を聞いても私が曖昧に返すので、キルアは聞くのを諦めた。
念のことは知らなそうだし、教えない方がいいよね。
実際私自身よくわかんないし←
しばらくスケボーに乗ったキルアと走っていると…
「おいガキ汚ねーぞ!そりゃ反則じゃねーかオイ!!」
隣で走っていたおじさんが怒鳴ってきた。
「何で?」
「何でっておま…こりゃ持久力のテストなんだぞ!!」
え?そうだったの?
そんなこと言ってたっけ??
「違うよ」
「え?」
今度は別の方から声がした。
「試験官はついてこいって言っただけだもんね」
「ゴン!!てめどっちの味方だ!?」
「………………は、」
その時私はその少年を見た。
ツンツンとした頭に、純粋な、でも力強い瞳。
そして、その可愛い笑顔……………。
て、天使発見したアァァァァアーーーーー!!!!!!!