第13章 試しと門とゾルディック家
ひゅおおおお……
あれから数十分後。
観光バスは、バカでかい壁の前で止まった。
ガイドさんがバスから降りて、また説明を始める。
「ここが正門です。別名、黄泉への扉と呼ばれております。入ったら最後、生きて戻れないとの理由からです」
あ、この壁って正門だったんですね………って違う!!!
これが正門!!?バカなの!?
しかも、目指していたククルーマウンテンはまだまだ遠くにある。
まさか……
「ここから先の樹海はもちろん、ククルーマウンテンも全て、ゾルディック家の敷地ということです」
やっぱりそうなるのかァァァァ!!!
「…これが庭ってことかよ」
レオリオとクラピカも、隣で絶句していた。
うん、これは誰でも驚くわ。
キルアってこんなとこで暮らしてたんだね。
「ねぇガイドさん!」
ゴンがガイドさんに質問し始めた。
「どうすれば中に入れるの?」
「……んー…ボウヤ私の説明聞いてまして?」
ガイドさんが笑顔で怒っている。
うん、ゴン。この状況でその質問ないわ。
「うん、でも…「中に入れば二度と生きて戻れません。殺し屋の隠れ家なのよ!」……」
あーあ、ゴン怒られちゃった……。
「そんなのハッタリだろ?」
怒っているガイドさんに、後ろから誰かが話しかける。
………あ、さっきバスに乗ってた道場破りみたいな二人組だ。