第13章 試しと門とゾルディック家
「……おっ!見えてきたぜ」
レオリオの言葉につられて、私は窓の外を覗く。
遠くの方に、一際大きな山が顔を出しているのが分かる。
樹海に囲まれていて、気味の悪い雰囲気が漂っていた。
「あれがククルーマウンテンか…」
私達4人は飛行船3日の旅を終え、パドキア共和国に入国した。
そして電車に乗り継ぎ、ククルーマウンテンがあるデントラ地区に到着!
「まずは周囲の聞き込みから始めよう」
「うん、じゃあ町の方に行こ!」
町の方へ行くと、たくさんのお店やオシャレな建物がズラリと並んでいた。
「うわぁー!!あそこのお店かわいい!」
「ホントだー!じゃあ、キルアを連れ戻したら一緒に見に行こうよ」
「えええっ!!?///………ご、ゴンからデートのお誘いだなんてそんなぐへぁっ!!?」
「、キルアがいない分、私がお前を制裁するからな」
クラピカに首絞められました。
そんななか聞き込みを続けていると、あるお店のおばちゃんが、ゾルディック家への定期観光バスが日に一本出ていると言う。
え、観光名所なの?キルアん家って。
とりあえず私達は、その観光バスに乗ることに。
ブロロロロロ……
バスに乗り込み数十分。
外の景色は、町から山に変わった。
『皆様、本日は号泣観光バスをご利用頂きありがとうございます』
ナイスバディなガイドさんがゾルディック家の紹介をしている途中、レオリオがクラピカと私にコソッと耳打ちしてきた。
「見ろよ、普通の観光客に混じって明らかにカタギじゃねーような奴らが乗ってるぜ」
後ろの方を見てみると、確かに見た目がゴツイ二人組が乗っている。
あー、あれか?
昔で言う道場破りみたいな、そんなもん?
いやいや、あんな人達じゃあキルアも倒せないよ、うん。
『……えー、では、これからもう少しだけ山に近づいてみることにしましょう』
後ろを気にしていると、いつの間にかバスはどんどん山奥へと進んで行った。