第12章 終了と友情とハンター証
バンッ!!
講習の最中に、後ろの扉が勢いよく開いた。
後ろを見ると………
「ゴォーン!!!」
腕にギプスをつけたゴンが立っていた。
しかし、顔は怒っている。
ゴンはそのまま皆を通り抜け、イルミのところまで歩いていく。
「キルアにあやまれ」
「あやまる…?何を?」
「そんなこともわからないの?」
「うん」
うわー、必ず一人はいるよなぁ、クラスにこうゆう奴。
「お前に兄貴の資格ないよ」
「?兄弟に資格がいるのかな?」
その瞬間、ゴンがイルミの腕を掴み、思いっきり振り上げた。
「友達になるのにだって資格なんていらない!!」
おおお、ゴンがキレている…。
「キルアならもう一度受験すれば、絶対合格できる。今回落ちたことは残念だけど仕方ない………それより、もしも今まで望んでいないキルアに、無理矢理人殺しをさせていたのなら………お前を許さない」
「許さない、か。…で、どうする?」
「どうもしないさ。お前達からキルアを連れ戻して、もう会わせないようにするだけだ」
ゴンがここまで言い切ると、イルミはゴンに手を伸ばす………が、ゴンはすぐに離れた。
あの人いま絶対念使おうとしてたよ!
「さて、諸君。よろしいかな?」
ネテロさんが、二人に声をかける。
争いが一段落したところで、また説明が再開された。
今度はゴンも一緒に聞いていた。
「…………さて、以上で説明を終わります。あとはあなた方次第です。試練を乗り越えて、自身の力を信じて、夢に向かって前進して下さい」
合格者はたったの8名。
こうしてハンター試験はやっと終了した。