第12章 終了と友情とハンター証
あの試合以来、キルアは話しかけても何も返答しなかった。
そして第8試合、レオリオとボドロさんの戦いが始まろうとしたとき、
グサッ!
「………!?キルア!」
キルアはボドロさんの胸に、手を突き刺していた。
もちろん、ボドロさんは即死。
そしてキルアは試験不合格となり、試験は終了した。
「キルア!」
私はキルアのあとを追った。
すると、キルアは意外にもまだホテルの入り口に立っていた。
「……………わり、」
「なんで謝るのさ、てゆーかどこ行っちゃうの?」
「……………家に戻る。いまのとこ、あそこしか居場所はないんだ」
「……ゴンとは、一緒にいられない?」
キルアは頷いた。
でも、顔はすごく悲しそうで、何も考えてないようにみえる。
「…………じゃーな、世話かけた」
「あ、リンゴ持ってきな」
「……さんきゅ、じゃあ…」
「あ、飴もあった!持ってき!」
「……ん、じゃあ…」
「あ!暇になっちゃいけないからハリー〇ッターも「うぜぇぇぇえ!!!どこの母ちゃんだお前!!」
あ、いつものキルアに戻った。
「………ったく、お前ってホントにシリアスって感じしないもんな」
「失礼なガキだな」
「お前もガキだろ!………ま、いいや。とりあえずオレ家に戻る。ゴンにも伝えといて」
「イエッサー。気をつけてね」
「おう、お前も気をつけろよ。ハンゾーに嫁にされないようにな」
「ごめん、そこには触れないでマジで」
それからキルアはホテルを出ていった。
そういえば、キルアのおうちってどんななんだろ?
気になるなぁ……。
「……??いるのか?」
後ろから声がする。
振り返ってみると、少し急いでいるクラピカがいた。
「ネテロ会長がこれから講習を行うそうだ。そろそろ行かないと間に合わなくなるぞ」
「えぇ!?分かった今行くよ!」
私とクラピカは奥へと移動した。