第11章 夢と面談と最終試験
「無理だね、お前に友達なんて出来っこないよ」
が、ギタラクル……イルミは冷たく返した。
そんななか、私の中でも怒りが沸々と沸き上がってきた。
「ゴンと友達になりたいだと!?寝ぼけんな!とっくにお前らダチ同士だろーがよ!少なくともゴンはそう思ってるはずだぜ!!」
レオリオが隣で叫んだ。
「え?そうなの?」
「たりめーだバーカ!!」
「そうか、まいったな。あっちはもう友達のつもりなのか……………よし、ゴンを殺そう」
「!!」
イルミは針で審判にゴンの居場所を聞き出し、出口まで歩き出した。
しかし、私やクラピカ、レオリオやハンゾーが立ち塞がる。
イルミはまいったなぁと考えこんでから、
「うーん……そうだ!まず合格してから、ゴンを殺そう!」
そう言うと、イルミはキルアにゆっくりと腕を伸ばしていく。
………嫌なオーラがたちこめている。
こんなんじゃキルアだって逆らえない…!!
「止める方法はひとつだけ、分かるな?だが…忘れるな、お前がオレと戦わなければ大事なゴンが死ぬことになるよ」
キルアは動けないまま、イルミを見つめることしかできない。
「やっちまえキルア!!どっちにしろお前もゴンも殺させやしねえ!そいつは何があっても俺達が止める!!お前のやりたいようにしろ!」
レオリオがまた叫ぶ。
そして、イルミの手がキルアに触れそうになったその瞬間、
「まいった。オレの……負けだよ」
キルアは負けを宣言した。
「お前に友達をつくる資格はない。必要もない」
イルミのこの言葉で、そのあとキルアはぬけがらのようになってしまった。