第11章 夢と面談と最終試験
「…や、やった!ゴンが勝ったよ二人ともォオ!!」
「おう!さすがゴンだぜ!」
「やはりゴンはすごいな!」
クラピカ、レオリオとゴンの勝利を喜ぶ私。
あんなにボロボロになっても退かないゴンの姿……!!まじかっこよかったーーー!!
「………あれ?」
ゴンの方を見てみると、なにやらハンゾーと言い合いをしていた。
どうやら、ゴンは勝ち方に不満だったみたいで、ハンゾーを説得してるらしい。
そして……
「アホかーーー!!」
ドゴーン!
ゴンはハンゾーに殴られて、端の方までぶっ飛んだ。
………って、ええええええっ!!?
「おいハゲ何してくれとんじゃゴラァァア!!!これ以上ゴンの顔に傷がついたらっ……お嫁にいけなくなるだろーがぁあ!!」
「落ち着けェエ!!色々と発言が危ない!」
私はレオリオに止められる。
ハンゾーはネテロさんに、ゴンは目覚めたらきっと合格を辞退すると言った。
しかし、
「心配御無用。ゴンは合格じゃ、本人が何と言おうとそれは変わらんよ」
どうあっても、ゴンの合格は取り消されないらしい。
あー、良かった。
ホッとしていると、またハンゾーと目が合う。
しかも今度はこっちに向かって歩いてきた。
は!?なになになに!?怖っ!
私はレオリオの後ろに隠れた。
「………あ、あのよ」
「……な、なんですか?」
「さ、3回戦目では、オレもゴンみたいに応援してくんねーかな…??なんて……」
「………………」
その場の空気が凍る。
クラピカとレオリオ、ついでにキルアも必死に笑いを堪えている。
ネテロさんやサトツさんなんて、ものすごい穏やかな目でこっちを見ていた。
なんだその青春時代を暖かく見守る親のような目は!!!
「わ、私はゴン一筋なので、ごめんなさい」
「(ガーーン!!)」
ショックを受けたハンゾーはフラフラとしながら去っていった。