第10章 狩りとサバイバルと四次試験
「どうせこいつに"死にゆくオレの最期の願いを"とか泣きつかれたんだろ?どうでもいい敵に情けをかけるのはやめなよ◆」
もぐもぐ………
「だってさー、かわいそうだったから。どうせホントに死ぬ人だし」
むしゃむしゃ………
「ヒソカだってたまにやるだろ。相手にとどめささないで帰っちゃったり…………って、ちょっと、なんかもぐもぐうるさいんだけど。黙って」
「あ、sorry」
結局ヒソカに見つかり、私はこの奇怪な二人に挟まれてリンゴを食べていた。(←ちなみにまたヒソカからもらった)
「ボクはちゃんと相手を選ぶよ◆いま殺すにはもったいない人だけ生かすわけ★ね、◆」
「あ、じゃあ私はのちに殺されるのね」
ヒソカに頭を撫でられて確信する私。
「で、プレートは?◆」
「あるよ」
針男が371番のプレートを出す。
「これでオレは6点になったから、こっちはいらないや。あげるよ」
と言って、80番のプレートも差し出した。
……あ、80番ってあのクールビューティーなお姉さんか!
「こいつはムカついたからすぐ殺しちゃった」
殺しちゃったんかいイィィィィィ!!!
この針男、女でも容赦しないとか。
って、思ってたら急に針男が顔の針を抜き始めた。
ちょ、なんかズルズルヌルヌルいってんだけど!!?
バキッ、ビキビキッ
針男の顔が変形し始めた。
「ぎゃあぁああっ!!グロテスクゥゥゥウ!!!!」
「ねぇ、ほんとうるさいんだけどこの子」
「、怖かったらボクに掴まってなよ◆」
「Σ誰が掴まるかぁ!!!」
私はずざざざっと二人から2メートルほど離れる。
すると………
「あーすっきりした」
針男のいた場所に、知らない美人さんが立っていた。
あれ?……さっきまでここに………………
…………え?
私はその美人さんの元へ近づく。
美人さんはパッチリとした目で不思議そうに私を見た。
「………………あの、おねいさん、良かったら今度一緒に食事でも「刺すよ?」……………え…」
美人さんに言葉を遮られた。
唖然とした私の隣で、唯一楽しそうに笑っていたのはヒソカでした。