第31章 尾行と捕獲と旅団本拠地
「尾行はオレとゴンとでやる。こっから先は絶対ヤツらに姿を見られちゃいけないから、"絶"を使うぞ」
「了解」
スゥッとレオリオの前で"絶"を使うと、初めて見たのか驚いてた。
ふっふっふ…レオリオに胸張れるのなんてコレぐらいしかないかならぁ。
「レオリオはゼパイルと連絡をとって競売の担当な」
「おうよ任しとけ」
「それとゴン!!2つ約束を守れ」
キルアはビッと指を二本立てる。
「ひとつ、ヤツらに姿を見られたら尾行は即中止、速やかにその場を離れること!ふたつ、それ以外にもオレが追跡不可能と思ったら中止!いいな?」
「うん!」
「分かった!」
「……それと、前に使ってたトランシーバーがないから連絡の手段は3人同時に通話できるカ○オトークを使う。だからケータイは通話中にして持っておけよ」
「お、おっけぃ!」
キルア…言葉に詰まったってことは、まさか尾行にカ○オトーク使うなんて思ってなかったんだろうな。
……あれ?そういえば、
「ゴンって尾行の経験あるっけ?」
これ疑問だった。
私はさっきなんとか気づかれずに尾行できたけど…
「あるよ~、ハンター試験の時にヒソカをね」
マジで!?
「どのくらい!?」
「うーん、まる一日くらいくっついてたかな?」
「す、すごい!前から思ってたけどやっぱゴンってすごい子だ!!」
あのヒソカにバレずにまる一日くっついていたとか…
誰にもマネできません。
「えへへ、ありがとう」
「おい、そろそろ行くぞ。ケータイの準備いいか?」
おっと、もうそんなに時間経ってたの?
えーとスマホスマホ…
「三人同時だとコール鳴らせないからな。尾行中は常に耳に当てとけよ」
「え~…難しそうだなぁ。例えるとフォークでライス食べる感じ」
「そこまで難しくねぇじゃねーか」
といってもやるしかないんだけどね。
しばらく歩き、広場を抜けてレオリオとはそこで別れる。
別れ際に"がんばれよ!"って応援してくれたけどさ…
うわぁ、緊張してきた~!!
「さて、行くぞ!」
「「うん!」」
旅団二人の追跡、開始!