第31章 尾行と捕獲と旅団本拠地
「まぁとりあえず三人とも座りなよ。まだあの二人は動きそうもないし」
「お前呑気だな」
呑気って……こっちも呑気に過ごさないとバレるでしょうが!
「…さて、問題はここからだな」
席についてひと息ついたころ、レオリオが話し始める。
「どうやってあの二人を捕まえるかだが、」
「無理だね」
「!」
隣のキルアがレオリオのセリフにかぶせてきた。
いや、無理なのは私も分かってたけど。
「オレ達の手に負える相手じゃないよ」
「なんだと!?やる前からそんなこと分かるかっ!」
「レオリオしぃーっ!」
気づかれたらどうすんの!!
「が最初イヤがってた理由が分かったよ。こうゆうことね」
「…そんなに強そうなのか?」
「かなりね。あそこにヒソカが二人座ってると考えたら少し分かるか?」
ゴンとレオリオはしばらく真顔になり、うつむいた。
分かりやすっ!!
そんな二人にキルアはさらに疑問を投げかける。
「…なぜあいつらはこんな広場にいると思う?」
「そりゃお前デートだろ当然」
「ちがう」
あ、ちがうの?
ヤバいなさっき私も同じこと考えてたよ。
「始めはマフィアに追われてんだから周囲に注意すんのは当然かと思ったけど、それなら始めっから人目につく広場なんかに来るわけないんだよね」
あれ?
じゃあそれってつまり…
「…あの二人は追われてる自覚なんかないってこと?」
「当たり。あいつらは見つかるのを待ってる………狩る気満々さ。それがマフィアなのか別の誰かなのかはわかんないけど」
別の、誰か……
旅団がみずから動くほどに警戒する人物なんているのかな。