第30章 目利きと宝と掘り出し物
「…………?」
「…メキキ?」
「ってなに?」
3人そろって疑問符を浮かべたところ、ゼパイルさんは口に含んだ味噌汁を吹き出した。
ぎゃぁあ汚いっ!!
「マジか!?目利きも知らねーでどうやってそれ品定めしたんだよ!?まさかテキトーじゃねーだろ?」
あ、そうか。
私達はオーラの見える物だけを探してたらこうなったから…
「いいのかな?話しても」
「ま、金払うよかいいか」
私達はゼパイルさんに念やオーラについての説明をした。
「うーん、なるほどな。それが本当ならお前らが木造蔵を選びながらその中身のことを全く知らなかったのも合点がいく」
「こっちもわかってもらえて良かったよ」
何にも動じず聞いてくれたゼパイルさんもなかなかですな。
「ん?で、お前ら何でそんなに金が欲しいのよ?」
「聞きたいことって一個じゃなかったの?」
「まぁいいじゃねぇか教えろよ」
身を乗り出して聞いてくるゼパイルさん。
なぜそんなに興味津々なの!?
「じゃ、交換ね。それに答えたら今度はオレ達の質問に答えてよ」
「あぁ、いいぜ」
「どんとこいキルア!」
「お前はこっち側だろーが!!」
おっとそうだった!
「あるオークションである品物を競り落としたいんだ。それで金がいる」
「ほう、どんなもんだ?」
「今度はこっちの番!この木像の中身売ったらどのくらいになんの?」
あ、そういえばそれ私も気になってた。
骨董店のおじさんがだましてでも欲しがってたやつだもんね。
するとゼパイルさんは驚愕の値段を口にした。
「入ってるものによるが、悪くとも一億は下らねぇだろうな」
「いちおっ…」
一億!!?