第29章 賞金とカタログとかくれんぼ
「おい、この女…」
「うん、腕相撲に来てた子だ」
ゴンとレオリオは、きっとあのメガネの女の子について話してるんだろうけど…
私は少し状況が違う。
まず、天空闘技場で出会ったあの美女。
次にネットカフェで助けてもらったシャル。
そして雑貨屋の万引き男、腕相撲の女の子。
6人中4人も顔見知りなんて…
てゆーかターゲットってことは、この人達全員おたずね者?
『落札条件はターゲットを捕獲し我々に引き渡すこと!!そうすればターゲット一名につき20億ジェニーの小切手と交換させていただきます!!』
「にじゅっ…!!?」
20億だとォォォォ!!?
しかも一人捕まえただけで!?
『期限はございません!!標的の生死も問いません!!もちろん捕獲方法、その他全て自由でございます!!ただし参加費用としてお一人様500万ジェニーいただきます!!』
「一人20億……!!」
「全員捕まえりゃ120億!!」
ゴンとレオリオは超ノリ気。
いやでもちょっと待って。
私、この標的の中で特に万引き男とメガネっ娘ちゃんに近づいた記憶あるけど……
マジで強い。
死ぬ確率大。
「ねぇレオリオこの競売危ないよ………………ってもうお金出しちゃってるし!!」
「なんだよ、こんなチャンスめったにないぜ?120億ゲットのチャンスだ!」
「120億の前に私達の命がゲットされちゃうよ」
まだ死にたくないぃ!!
「大丈夫だよ、何かあったらオレが守るから!」
「ううぅ…嬉しいけどめっちゃ不安」
それに何かあったら死んでるわ。
キルアは写真見て考え込んでるし、レオリオとゴンはやる気だし……
あぁ、ほんとに死ぬかも……
『それでは、参加費用をお支払いし終わった人から競売スタートォォ!!!』
こうして死と隣り合わせの条件競売が開始された。