第28章 再会と腕相撲と条件競売
「大地をふーみしっめって~♪君はめざーめてっゆっく~♪」
「さっきから何歌ってんだ?」
「昨日見たベンハー×ベンハーってアニメのオープニング!」
オムライスを食べに行く途中歩きながらついつい歌ってしまったよ。
初めて見たけどおもしろかったな~
「あ、そっか。の部屋はTVついてたもんね。面白かった?」
「うん!深夜アニメだったけどおもしろかった!」
するとキルアが興味を持ったのか顔をのぞかせる。
「へぇ、どんな話なんだ?」
「えーとね……ある不良少年ベンが命の恩人ケイトのもずくを探しに行く物語」
「ぜってぇ見ねぇ」
「ええええ、おもしろいのに!」
もずくを"とったどー!!"ってやるとこが特に!!
「そんなクソアニメ見ねーよ、期待して損した」
「おもしろいって、内容見てみ?」
「いや、まず内容聞いた時点でムリ。しかもなんでもずく?命の恩人の勲章はもずくのみかよ」
「もずくはケイトの髪の毛だよ」
「怖っ!!!」
ホラーじゃねぇか!!とツッコんでくるキルア。
でもさ、ケイトに会うためにベンはケイトの残していったもずくを集め続ける……こんなに悲しい物語が他にある?
「いや、なぁぁぁぁい!!「お、ここの店オムライスあるぜ」レオリオナイス!!」
スルーされたけどオムライスがあるなら許す!!
「ねーゴン、用事が済んだら一緒にベンハー×ベンハー見ようね」
「いいよ~」
「やめろ」
こんなときにクラピカがいたら…と考えるキルアであった。