第28章 再会と腕相撲と条件競売
「えっ?やっぱり腕が痛むの?」
「うぅ、痛むっていうか……」
確かに昨日女の子と腕相撲したあとからずっと左腕は痛かったよ?
でもしばらくしたら治るかなーって思ってたんです、そうなんです。
だけどいま腕を触られたら激痛だったし思ったより腫れてたんです。
「まさか骨折してるわけじゃないだろうし…」
「骨折はしてないけど、この腫れ方は筋肉に傷がついたのかもな」
「うそん」
「普通は無理して力を入れたり重いもの持ったりしないとならないんだが…」
レオリオはすぐに私の腕を診てくれた。
しかし診療結果は筋肉の負傷。
なぜだっ!!!
「お前さ、負けそうになったとき咄嗟でオーラを左腕にためこんだだろ?あれが原因じゃね?」
キルアが私の腕を見ながら言う。
「左腕がオーラの量に耐えきれなかったってこと?」
「そう」
「確かに、あの試合中どっちかの腕がミシミシいってたもんね…あれの音だったんだ」
なるほど………って、感心してる場合じゃないよ。
そうなるとあの女の子どんだけ強かったんだよ!!
「よくわかんねぇが、オレがいて良かったよ。腕出せ、包帯とサポーターで固定するから」
「ありがとレオリオ」
くるくると器用に包帯を巻いていくレオリオ。
うんうん、さすが医者志望の19歳だね。
19歳に見えないけど。
「キルアもありがとね」
「は?何で」
「いや、だってキルアが言ってくれなきゃたぶんほったらかしだったと思うし……ありがと!」
「……!!べ、別に気になったから言っただけだから」
うはー!
出たっ!!キルアのツンデレ!!
しばらく悶えていると、レオリオが包帯を巻き終わった。
「よし、できたぜ。しばらくは重いもんとか持つなよ?安静な」
「おっけー!ありがとう」
固定されてだいぶ楽になったよ!