第26章 箱とゲームとメッセージ
「でもやだなー、こいつに頼むの」
「え、だれだれ??」
ゴンの質問には答えずに、キルアはめちゃめちゃイヤそうな顔をしてケータイをかけた。
どんだけイヤなんだよ、てゆーか連絡とれるんかい!!
「…あ、もしもしゴトー?オレキルア、ブタくん呼び出して」
え?ゴトーさん?
なんか懐かしい人が出てきたけど……もしかして電脳ネットに詳しい人ってゾルディック家?
ブタくんなんて人がいるんだね、さすがゾルディック家。
それから話の内容を聞いていくと、どうやらキルアと話してるのはイルミじゃないほうのお兄さんだったらしい。
そんで、情報を聞くかわりにさっきコピーしたROMカードを送らなくちゃいけないんだとか。
「……オッケー分かった。ROMカードはいつもの方法で送る」
ピッとケータイを切って、キルアはゴンと私に向き直る。
お、情報交換は済んだのかな?
するとキルアは私達の前に座り、説明を始めた。
「ROMカードと交換しちまったけど、そのかわり2つの有力情報が手に入ったぜ」
「マジか!どんなん?」
「まずひとつめ、ハンター専用のサイトがあること」
「おぉお!」
詳しく話を聞くと、そのハンター専用のサイトに入るにはハンター証とアドレスが必要で、そのアドレスはお兄さんから教えてもらえるらしい。
やるなぁブタくん!
「んで、もうひとつがヨークシンのオークション」
「!」
ヨークシンのオークションって…クラピカが気にしてたやつだよね?
「兄貴はガセかもって言ってたけど、ある人物がゲームを何十本も今年のオークションで流すって情報があるらしい」
「もしかして…その人物がジンかも?」
「あぁ、そう考えるとあながちガセじゃないかもな」
「でもそれって……」
どっちにしろめっちゃ金かかるってことじゃん!