第26章 箱とゲームとメッセージ
「……っ、ダメだ。念でガードしてやがる」
結局、散々デッキ(+私)を殴っても止まらなかった。
そして何故かキルアは私の胸ぐらを掴んでいる。
「この様子じゃダビング用のテープもやられてそうだな」
「そうだねキルア君。そしてこの手も離してくれると嬉しいなキルア君」
「おっといっけね」
「"いっけね"じゃねぇぇぇぇ!!!」
なに無意識に掴んでたように振る舞ってんだよ!!!
明らかに途中から殴ってたのデッキじゃなくて私だろうがぁあ!!!
まぁぜんぜん痛くなかったから、そこんとこ優しいんだなーって思ったけど!!………思ったけど!?
あれ?なんでときめいてるんだ私。
「なんでキルアなんかにときめいて…」
「ゴン、次はROMカード調べてみようぜ」
「あぁもう聞いてないのね」
ゴンは箱からROMカードを出して考えているようだった。
どうやらカードの使い道が分からなかったらしい。
「あれ?お前ジョイステ知らねーの?」
「ジョイステ?」
「ROMカードはゲーム機専用のカードなんだよ。それがジョイステーション、略してジョイステ!」
「へぇー」
でもジョイステなんてすごい懐かしい気するなぁ。
今じゃもっとすごいゲーム機ばっか出てるし、やっぱ今の流行りは3D○とかPS○とか……
「でも、それならここにはジョイステないんだよな。じゃあ通販か何かで購入しねーと…」
「あ、オレの家パソコンならあるよ」
「じゃあそれ使おう!」