第25章 お泊まりと友情とくじら島
ゴンは続けて話し始めた。
「このくじら島ってさ、出稼ぎの漁師が長期滞在するための島なんだ。純粋な島民もほんの少ししかいない」
うんうん……私も村で一人だけ子供だったから、その気持ちはめちゃめちゃ分かる。
「だから、同い年の友達はキルアが初めてだったんだ。…も年上だけど全然見えないし」
「何だろう、嬉しいはずなのに心をえぐられるようなこの気持ちは何だろう」
どうせ私は童顔ですよっ!!!
するとキルアは照れたように俯いた。
うおおかわいいっ。
「オレにだってそうだよ、ずっと家にこもりっきりでさ。人殺しの技術ばーーっかり磨いてたからな。ゴンが初めてだよ。みたいな奴もある意味初めてだったけど」
「何でさっきから重点的に私を罵倒するの君達は」
しかしゴンとキルアは笑って冗談だよ、と言った。
く、くそぅ……そんな顔されたら怒れないじゃん!!
「キルアとはオレといて楽しい!?」
「オフコース!!」
「まぁ、そりゃあな」
「じゃあこれからも一緒にいよう!一緒に色んなところに行っていろんなモノを見ようよ!!オレは親父を、はカイトを、キルアはやりたいことを探す旅!きっと楽しいよ!!」
あぁ、ゴンの笑顔がまぶしい。
てゆーか、この2人と色んなものを見ながら旅…………え?天国?
毎日癒されまくりじゃん!
「絶対楽しい!!私毎日幸せだよそんなの!!」
「コイツがいると色々めんどくさそうだけど……まぁ、悪くないな」
「うん!」
ゴンとキルアとまた一緒に旅ができるのかぁ~!
いやぁ、嬉しい!!
それに楽しみ!!
「よし!やりたいことが見つかるまでお前らの人探しに付き合ってやるか」
「イェーイ!」
キルアは伸びをしながら言ったが、何か思いついたのか表情が変わった。
え?どーしたんだ?
するとキルアはゴンの方を向いて、
「……そーいや、お前のお袋さんって何してんの?」