第5章 救助と合格と試験官ごっこ
誰でもいい。おっさんでもハゲでも、ホントに誰でもいいから………!!
私を助けて下さいっ……!!!
「さっきから何を言ってるんだい?◆」
「え?声に出てた?」
「うん★気持ち悪いよ◆」
「Oh!!シット!!!そしてお前に気持ち悪いとか言われたくない!!」
ゴンと別れてから、私はレオリオを担いだヒソカに無理矢理連れられて湿原を抜け、今は森の中を歩いていた。
そう、無理矢理。ここ重要。
足を凝で見てみると、何か伸縮性の念で縛りつけられていた。
きっと、ヒソカのオリジナルの念だよね。きもいもん。
しかも名前まで覚えられた。最悪、死ぬ。
「って小さいね◆」
「うん」
「好きな食べ物とかあるの?◆」
「うん」
「へぇ、何だい?◆」
「うん」
「君僕の話聞いてないだろ◆」
「うん」
「そんなに僕が嫌かい?◆」
「うん」
「念が使えるんだろ?◆」
「うん……………い、いやいやいやいや」
適当にうんうん言ってたから流されて答えちゃったよ!!!
ヒソカを見ると、嬉しそうな顔。
……もう言い訳できないな。
「すごいよねぇ◆走っている間はずっとオーラを足に保ち続けてるんだもの★普通の念使いじゃあできないよ◆」
「あ、ありがとうございます…」
こ、コイツそんなとこまで見てたの!?
「くっくっ★……いつか、君とも戦ってみたいねぇ…◆」
「全力で遠慮します(キッパリ)」
お前と戦ったら死ぬわ。きもくて。
そんな感じで話していると、少し広い場所に出た。
他の受験生もチラチラ見える。
あ!サトツさんもいる!!
「どうやら、ここがゴールみたいだね◆」
ヒソカがレオリオを木の根もとに置く。
「うん…………てか、着くの早くね?あれ?私達結構みんなより遅れてたよね?」
「奇術師に不可能はないの★」
「超絶うぜぇ。消えてください」
「君、初対面の時よりだいぶ口が悪くなったね◆まぁいいや、僕は別の方へ行くよ★付き合わせちゃったし◆……じゃ、
………またね♪」
「永遠にさようならァァア!!」
やっと、あの変態ピエロから解放された。
疲れた……