第5章 救助と合格と試験官ごっこ
ピピピピピ……。
「…??」
疑問に思っていると、ヒソカがトランシーバーを取りだした。
『ヒソカ、そろそろ戻ってこいよ。どうやらもうすぐ二次会場につくみたいだぜ』
「OK、すぐ行く◆」
会話を終えると、ヒソカはトランシーバーをしまいながらレオリオを担ぎ上げた。
「お互い持つべきものは仲間だね◆………一人で戻れるかい?」
…………………………………??
………ん?一人で?
ぐいんっ!!
「おぶっ!?」
何もないのに突然足を引っ張られ、ヒソカの方へズルズルと引き寄せられる。
え、え、ええ??
「え、え、え"えええっ!!?嘘でしょ!?」
「!?……!?」
ゴンが急いで私を助けようとする。
ヒソカは私を見てニコォッと笑う。
「君とは少し話がしたくてね★なに、何にもしないさ◆」
「いや、現在進行形で何かされてるんですけど。全く逃げられないんですけど」
でも、ヒソカはニコニコ笑うだけだ。
どうやらホントに離してくれないっぽい。
うーん……ゴンまで連れて行くわけにもいかないし………。
「………ゴン!!私は大丈夫だから先に行ってて!!」
「…え、でも……!!」
「二次会場でまた会おう?約束するからさ!!」
私がそうやって言うと、ゴンは心配そうな顔をしながら黙って頷いた。
「いいコだ◆」
「ちょ、さわんな変態。きもい」
「♪」
ゴンをその場に残し、私とヒソカは霧のなかに消えていった。