第21章 凝と約束と不戦勝
宿を出てから数分。
ぐいっ!
「ぬおっ!!」
「ったくてめーは何やってんだよ!!」
キルアに襟を掴まれる。
え、なに、急すぎてわからん!!
すると隣からゴンが顔を覗かせて、
「、オレ達に黙ってあの男と試合登録したでしょ?」
「え、何で!?」
「朝チケット売ってるの見ちゃったから」
…ま、マジっすか。
じゃあ、
「……キルアもそれ知ってて…」
「ったりめーだろバカ!」
Oh……(´Д`;)
だから宿にいるときあんなに膨れっ面だったのか…
つーかバレバレとかかっこ悪すぎでしょ私!!!
「だ、だって絶対二人になんかしそうだったから…」
「オレ達じゃなくて自分を心配しろよ」
「え?」
「お前昨日あいつらに拉致られてたんだぜ」
「えええっ!!?」
ら、ら、拉致って……!!
「私は昨日正面入り口で寝ちゃってたハズでは…??」
「あー、あれ嘘!」
嘘だったんかいィィィィイ!!!
「ほんとは黙ってようと思ってたけど、お前が試合登録してるの分かったからやめた」
「そ、そんな…」
本当の話を聞いていくと、どうやら私はあの能面男たちに何らかの手で気絶させられて拉致られていたらしい。
そんで、そこをキルアに助けてもらったと……
だからキルアは試合登録早めてたのか!!!
「やばい。これ正面入り口で寝てたってことよりもだいぶ恥ずかしいし申し訳ない…」
「しょうがないよ!あいつらが悪いんだから」
「ありがとうゴン………あれ?」
「ん?」
「キルアは分かったけど……ゴンは何で試合登録を早めたの?」
そういえばこれが疑問だったよ。