第21章 凝と約束と不戦勝
「ふぅー、カタギはつれーぜ」
あれから能面男と分かれ、の部屋に着いた。
カギがこいつの鞄にあって良かった。
ガチャ、
「よっと」
ボフンッ!
「ぐえっ」
をベッドに放り投げると小さく呻き声が聞こえた。
うん、気のせい気のせい。
目覚めてないようだし。
「つーか、殺しをやめるのって結構大変だな…」
あの能面、すげームカついたし。
……何もされてねーかな?嫁入り前だけど(父親目線)
チラッとを見てみる。
「………んー、目玉焼きで大丈夫です…むにゃむにゃ…」
「………」
…何の夢見てんだコイツ。
しかしよく見てみると、手にハンカチを持っている。
取り上げてみると、"ズシ"と書いてあった。
……あー、だからコイツはあんな正面入り口にいたんだ。
それで油断してあいつらに捕まったと。
「バカじゃねお前」
…でも、オレが少し笑ってしまったのは本当のことで。
「しょーがねぇな……オレが返しといてやるよ」
そう言ってオレは部屋をあとにした。