第21章 凝と約束と不戦勝
あれからキルアの部屋に戻って半日。
「体内にエネルギーをためるイメージ…細胞の一つ一つから少しずつパワーを集め、たくわえたその力を一気に…………外へ!!!」
ブオォッ!
「お、おうふ…」
二人から溢れるほど出てくるのは、とてつもないオーラのかたまり。
なんと、ゴンとキルアはたった半日で練をほとんど完成させてしまったのだ!
わ、私でも4週間はかかった修行をぉぉおぉ!!?
「ふざけんなァァァア!!」
「うお、何だよ暴れんなよ」
「暴れられずにいられるかぁ!!私の4週間を返せェェェエ!!!」
「落ち着いて下さいさん!気持ちは痛いほど分かるっす!!」
暴れているところをズシに抑えられる。
あ、ズシも何週間もかかった修行だもんね。
そりゃつらいよ。
今ならズシと世界一のベストフレンドになれそう。
「でもまだズシとのオーラに比べると力強さがまだ足りないね」
「もう少し溜めのイメージの練習すっか」
「まだやる気か貴様ら!!」
これだけ私とズシを落ち込ませといて!!
「い、いやもうカンベンっす!!体を休めるのも修行の1つ!今回はもう終わりましょう!!」
「そっか?まだまだいけんぞ」
「だめっす!」
おぉ、ズシも必死だよ!
「んー、それなら今日はもうやめよう。夜だしね」
「そーだな。まだまだ時間はあるし、ゆっくりやるか」
よっしゃぁぁぁ!
それから、私とズシとゴンはキルアの部屋をあとにした。