第4章 嘘とお猿とヌメーレ湿原
「うーぁあ"~~!!長い!!長すぎる!!」
後ろを向くと、走っている人に紛れて倒れている人がしばしば。
階段を登り出して、さらに脱落者が増えてきたみたい。
私も少し疲れてきたな……。
「いつの間にか一番前に来ちゃったね」
ゴンが言う。
確かに。話してて気づかなかったけど、いつの間にかサトツさんのすぐ後ろで走ってたんだね。
「うん、だってペース遅いんだもん。こんなんじゃ逆に疲れちゃうよな~~」
ゴンは少し疲れてきた様子だったけど、キルアは全く息切れしていない。
すごいなぁ………なんて、感心してキルアを見つめてたら、真剣な顔をしてこっちを見てきた。
え?なに?
「、お前……
顔の汗拭けよ。ガマガエルみたいな顔してるぞ」
「こんのクソガキャァアァァァァァァァアッッ!!!!!!」
私は回し蹴りを繰り出すが、あっさり避けられた。
クソがアァァァァァァァ!!!!
「結構ハンター試験も楽勝かもな。つまんねーの」
「うっわー、何そのよゆー宣言」
「キルアは何でハンターになりたいの?」
あ、確かにそれは私も気になる。
「オレ?別にハンターになんかなりたくないよ。ものすごい難関だって言われてるから面白そうだと思っただけさ。……でも拍子ぬけだな」
あー、なんかキルアっぽいな、理由が。
「ゴンは?」
「オレの親父がハンターをやってるんだ。親父みたいなハンターになるのが目標だよ」
ゴンは目指してるものがあるんだね。
ゴンが憧れるくらいのお父さんってどんな人なんだろ?
「どんなハンター?親父って」
「わからない!」
……………。
「え"!!?知らないの!!?」
思わず声を出してしまった。
キルアはそんなゴンに笑いだす。
「お前それ変じゃん!」
「そお?」
「うん、私もそう思うよ。ゴンも意外と変わってるね」
「そんなに~??……あ、は何でハンター目指してるの?」
「私?」
うーーん、
「……私は「見ろ!出口だ!!」…嘘!?出口!?」
走っている先に、光が見えた。
「ごめん、ゴン。私はまた今度話すわ」
「ううん、いいよ!また今度話そう!!」
そして、私達は出口を抜けた。