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黒子のバスケ*Short Stories4

第1章 たまにはお寝坊さん*紫原*


「起きてるのー?」

声をかけてみたけど返事はなくて、やっぱりちんは気持ちよさそうに寝息を立ててる。

足を布団に滑り込ませて横になり、ちんの身体を腕の中に閉じ込めるようにして、ぎゅっと抱きしめた。

そしたら寝てるはずなのに、俺のパーカーをそっと掴んで擦り寄ってきた。

「…可愛いねー。」

小さな背中をとんとんとリズムを刻むように叩いているうちに、俺もうとうと微睡んできた。

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「…えっ!もう11時!?」

隣からびっくりしてるちんの声が聞こえてきて、ぱっと目が覚めた。

すると腕の中のちんが目を丸くして携帯の画面を見ていた。

「あー、起きた?」

「…うん。…起きれなかったね。」

「言っとくけど俺先に起きて、ちん起こしたからねー。まぁ、俺も寝ちゃったけど。」

あんまりしょんぼりしてるから、ぎゅってしてあげた。

「…敦にぎゅってされると、包み込まれてるみたいで安心する。」

「そー?」

たまにはこんな朝もいいんじゃない?

時間なんて気にしないで、布団に潜って二人でまったり過ごすのも。

「あ、洗濯物干しといたー。」

「本当!?敦、ありがと!」
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