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黒子のバスケ*Short Stories4

第3章 この気持ちを何と呼ぶ*紫原*


ちんと隣の席になってから、あんなに行くのが気だるかった教室に早く行きたくて仕方がなくなった。

「おはよう、紫原くん。朝練お疲れ様!」

席まで辿り着くと必ず挨拶してくれるのが何故か嬉しくて心地良い。

「おはよー、ちん。ねー、何かお菓子持ってない?」

「アメくらいしかないけど、いい?」

「うん、ありがとー。」

自分よりもずっと小さな手から渡されたアメ玉は、少しだけ食べるのが勿体なかった。

何でだろ。

ちんと些細なことを話すだけでも楽しいし、掃除とか日直とか嫌だったのに一緒に何か出来ると嬉しいし。

面倒なこと嫌いなはずなのに、ちんが困ってると助けてあげたくなるし。

あ、背伸びして黒板消そうとしてる。

「ちん、黒板消し俺やるー。」

「ありがと!じゃあお願いします。」

笑った顔見ると、可愛いなーとかもっと見たいなーって思う。

黒板消し終わって、ふと見るとちんが他の男子と喋ってた。

なーんか面白くない。

俺とだけ話せばいいのに。

最近気持ちが忙しいなー。

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