第7章 * "Great King"
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「ん……」
数十分後、いつの間にか眠ってしまっていたのだろう私は目を覚ました。
ぼんやりと見えるのは見知らぬ天井。ここは一体……
「どこ!?」
思わず勢い良く起き上がった。
……私は今まで何をしてたんだっけ。なんで寝てたんだっけ。
キョロキョロと周りを見回すと、机の横の棚には医療用具がたくさん並んでいる。微かに消毒液の匂いもする。
「思い出した!私バスに酔って、それで………………、それで……影山くんがここまで運んでくれたんだっけ…」
一人ぼっちの保健室でポツリと呟く。
今思えば迷惑な話だ。体調管理が出来てない挙句、運んでもらうなんて…。
皆のおかけで今ではもうすっかり酔いも冷めて、気分も悪くはなくなった。
思い出せば出すほど次々と罪悪感が生まれる。
…あとでちゃんと謝らなければ。
それより他にもう一つ何か大切なことを忘れている気が……………………あ、
「……試合!!終わってないよね!?大丈夫だよね!?」
そう、今日の目的は青葉城西高校との練習試合だ。
急いでベッドから降りて毛布をたたみ、勢い良く保健室のドアを開けた――――――時だった。
「―ッ!?」