第6章 *Participation。
「おー、やっと来たか!ホレ、大地さんのオゴリだ!!」
そう言って手渡された袋の中には、美味しそうな肉まんが3つ。
「ありがとうございます!」
「アザース!」
お礼を言って自分の肉まんを1つ取り出せば、早速一口味わった。
まだ少し冷たい風が当たって冷えきった体を、アツアツほかほかな肉まんが絶妙に温めてくれてすごく美味しい。
「谷口さんの肉まん美味しそうっ!一口ちょーだい!」
「えぇ……日向もさっきまで食べてたじゃん」
「おれ食べたのあんまんだった!」
「んぐぅ………そういうことなら、いいよ」
まだ口を付けていない所を一口サイズにちぎろうとした瞬間、「いただきます!」とやけに元気な声の日向に右手首を捕まれた。
そして日向は私の右手にある肉まんを自分の口元へ引き寄せると、そのままパクッと一口食べた。
…あれ?