第6章 *Participation。
練習試合の詳細が告げられると今日はもう解散時刻になり、皆は体育館の片付けを始めた。
その間、清水先輩にマネージャー業を大まかに教わった。
マネージャーって意外と大変なんだな。
「ありがとうございました、清水先輩。」
「うん、お疲れ様。
……本当に送らなくて大丈夫?」
「家、近いので大丈夫です!むしろ私が潔子先輩をお送りするべきでは……」
「私も近いから大丈夫。ありがとう」
そう言ってふわりと優しく笑みを溢せば、清水先輩は「じゃあ、気をつけてね」とだけ言い残して帰ってしまった。
まさに女神そのものな笑顔を独り占めできた満足感に浸っていると、丁度その頃体育館の片付けも終わったみたいで、部員たちがゾロゾロと出て来た。
「谷口さーん」
「山口くん!…と、ツッキーくん!お疲れ様ー」
名前を呼ばれて振り返れば、そこには同じクラスの2人が肩を並べて立っていた。