第6章 *Participation。
「!おっ!君らが問題の日向君と影山君か!」
「「………おす」」
「えっと、君は…?」
先生らしき人が私を見て首を傾げる。
「1年4組谷口綾乃です。
今日からマネージャーをやらせていただきます。
よろしくお願いします!」
私がそう答えると、その人はニコニコと和やかな笑みを浮かべた。
「マネージャーかぁ、助かるよ!
今年からバレー部顧問の武田一鉄です!」
先生はその後に続けて、バレーの経験は無い、と付け加えた。
今日の様子を見る限り、コーチらしき人も見当たらない。
ということは、基本的に指導は主将さんがやっている…ということになるのかな。
「先生 青城なんて強い学校とどうやって…!?」
「まさか また土下座を…!?」
「してないしてない!
土下座得意だけどしてないよ今回は!」
「今回は…?」
先生はそれが当たり前であるかのようにサラリと言うけど、土下座が得意な人なんて滅多に居ないよ…。
「ただ…条件があってね…」
先生が読み上げた条件、それは…
"影山君を セッターとしてフルで出すこと"。