第6章 *Participation。
「おい日向!休んだか!?休んだな!?
もっかいクイックの練習すんぞ!
感覚残ってるうちに!!」
「オオッ」
「じゃあ私ボール出します!」
「頼む!」
早く練習したくて堪らないといった様子の影山くんは、ボールを持ったままうずうずしていた。
「早く実際の試合で試してえな…
練習試合とかねえのかな…」
「!練習試合…!!
他の学校と……試合…!!」
「実際の試合には月島×3みたいなブロックが居るんだからな!」
「うっ…想像しただけで首が痛い…」
「うおお!すごく嫌だー!」
"嫌だ"という言葉とは裏腹に、どこか嬉しそうな声を張り上げる日向に、山口くんが「なんだとっ」と焦りを見せる。
…本当に山口くんはツッキーくんが好きなんだな。
「…でも―
「組めた!!」
私が口を開いたのとほぼ同時、慌ただしい足音と共に誰かが体育館の扉を開けて叫んだ。
「組めたよーっ、練習試合っ!!!
相手は県のベスト4!!"青葉城西高校"!!」
その正体は、よっぽど急いで走ったのか服も髪もぐちゃぐちゃに乱れている男の人だった。
服装からして生徒ではないから、おそらく先生だろう。
―いや、そんなこと今はどうでもいい。
県ベスト4と…練習試合…!!!