第5章 *Place to stay。~Chance~
「………」
「?」
菅原さんのアドバイスを聞いて自分なりに色々と考えているのか、影山くんはジッと日向くんを見つめている。
当の日向くんは影山くんが何を考えているのか分からず不審がっているようで、普段とは違い大人しく無言でいる彼を目に?マークを浮かべていた。
「…俺は」
「!?おぅっ!?」
暫くすると影山くんが口を開いた。
「お前の運動能力が羨ましい!!」
「はっ!?」
「だから能力持ち腐れのお前が腹立たしい!!」
「はああっ!?」
「影山くん!?」
「―それなら、お前の能力
俺がぜんぶ使ってみせる!」
「!?」
「何だ?」
日向くんを指さしてそう告げる影山くんの言葉の意味を理解している人は居ないようだった。勿論、私も全くわからない。
また少しの沈黙が流れた後、影山くんが再び口を開いた。
「……―お前の1番のスピード
1番のジャンプで
とべ
ボールは俺が 持って行く!」