第3章 *Place to stay。~Necessity~
「谷口さんは、どうして此処に?」
「!えと、私……昨日日向くんと影山くんの練習に付き合ってて、帰り際突然日向くんに"明日来てよ"って言われて……何があるかも分からないままで……」
おそらく緊張してたのが伝わったのだろう。
菅原さんが優しく話しかけてくれたので、私も事実を話した。
「そうだったんだ…そんな緊張しなくても大丈夫だべ」
ヘラリと笑う菅原さんに、少しだけ緊張が解けた気がした。
安心する笑顔だ。
「俺は菅原孝支。烏野高校バレー部の副主将!」
「あ、私、谷口綾乃です」
「えー…っと、今までの話しからして、谷口さんはマネージャー志望…ではなさそうだね」
「はい…私はそのつもりなんですけど…」
「とりあえずさ、今から3対3のミニゲームするから見学していけばいいよ。せっかく来たんだし」
「っいいんですか!?」
3対3といえど、間近であの2人や高校生男子バレーのプレーが観れるなんて…私にとってはアツすぎる。
ぱあっと目を輝かせて喰らいつく私に菅原さんは少し驚きを見せたけど、直ぐに「じゃあ、ついてきて」と爽やかな笑顔で招いてくれた。