第2章 *Reencounter。
*綾乃side.
(あー楽しかった!
……やっぱいいなぁ、バレーって)
久しぶりにやったからか、それともあの2人と一緒だったからなのかは分からないが、私はとても満足していた。
日向くんのコミュニケーション力のおかげですぐに打ち解けられたし。
上機嫌なまま自動販売機の前に立って財布を取り出し、小銭を入れる。
影山くんには、以前も飲んでいためざめのヨーグルト。
日向くんには、私オススメのぐんぐん牛乳。
私のは……なんでもいいや。
ピー ゴトン
適当に自分の飲み物を選択して、練習していた場所へ戻る。
「――おれも居る!!!」
「?」
日向くんの声が聞こえ、少し足を速めて様子を見に行く。
「日向くんどうし―…っ!!」
角を曲がると、日向くんと影山くんの傍に男の子が2人居た。2人とも背が高い。
私は無意識のうちに隠れてしまっていた。
「試合でその頭の上、打ち抜いてやる!!」
全然、話の流れがつかめない。
「……は?」
「うっ、なんだぁコラぁ…
おらぁ…やんのかあこんにゃろぉぉ」
「そんなキバんないでさ、明るく楽しく程々にやろうよ。
たかが部活なんだから」
「たかがってなんだ!!」
ん?…まてよ、あの一番背の高い人…見覚えが…
「そのままの意味。
…じゃあ、また明日ね」
そうだ、同じクラスの人だ!
「おいまてコラぁっ!」
えっと…名前なんだっけ……
「結局お前どこのどいつだっ!!」
確か―……
「…1年4組
「月島蛍…!!」
あ、やば。声に出してしまった。
…………ってか
「キミ、誰?」
バレた。