第5章 好敵手
「おー…ここが______烏野高校か。」
辿り着いた先、
青城と比べるとやや老朽化した印象を抱く校舎。
さて…
バレー部のいる体育館はどこだ――?
「あのぅ……」
やや下の方から聞こえてきた遠慮がちな声。
声の方に顔を向けると頬を赤らめ、目を輝かせた女子2人。
「ん?」
笑顔で返事をすると、キャアッ、と小さく騒ぐ女子達は、一度目を見合わせると
再びこちらに顔を向けた。
「あ、あのっ他校の方ですよね?……うちの高校に何か用ですか?わ、私たちでよければ、誰か呼んで来ましょうか・・・?!」
「本当に?ありがとう。じゃあ、甘えちゃおうかな?」
もちろん”紳士モード”全開な俺。
この無条件で発動する機能は我ながら感嘆してしまうほどだ。
「はいっぜひ!!」
「あのね、俺。男子バレー部のいる体育館に行きたいんだ。…案内、してもらえるかな?」
にっこり微笑みかけるとさらに顔を赤らめる女子達。
こうゆう時にとても効果のある自分の容姿。
いつもはどうでもいいけど、女子を相手にする時だけはとても役に立つのである。
「~~~~っはいっもちろんですっ////!!!」
「うん。ありがとう。」
キャアキャアと騒ぎながら体育館まで案内してくれる女子達に挟まれて歩く俺。
_______Gentleman.