第4章 理由
「・・・そんな時さ、たまたま代表の練習でこっちに帰ってくることになってさ、一に顔見せろって言われたから、会ったんだけど・・・会った瞬間思いっきり頭突きされた。マジウケたよ。すげー痛かったけど。・・・でもな、その時恐い顔した一に”寂しいんだったら帰って来い、ボケぇ”って言われた瞬間、俺の中で燻ってた何かがぶっ飛んでさ。一人じゃなかった!って。俺には帰る場所があるんだ!って思った。そしたら居ても立っても居られなくなって、ソッコーで親説得して、3年になるタイミングで青城に転校できるようにした。帰りたかったんだ・・・俺・・・ずっと・・・・・・」
真っ直ぐに及川を見つめると、真剣な瞳とぶつかる。
「_________お前達のとなりへ。」
及川はふわりと微笑み、両手を広げた。
「…………………ずっと待ってた。……おかえり、悠。」
体を少しだけ前方に傾けると、ぎゅうと抱き締められる俺の体。
少しだけ俯き及川の肩に頭を埋める。
「……………ただいま。…徹。待っててくれて………サンキュ。」
「うん!…ってか、悠から抱きついてくるなんて嬉しいなぁ♪」
「…………俺が間違いだった。」
「え!?」
__I'm home.